エンジン周りのドレスアップ仕上げとして最後に装着したリアシリンダーベースカバー。
しかし上記のインプレ通り中央にある3本のスリットが理想のスタイルに相反してしまい、対策を練ることにしました。
その対策とはズバリ『スリットを埋めてフラットにする』というもの。
まぁ、この時点で棘の道になることは予想がついていました。
こんなことを言うだけで周囲からは『変態』というレッテルを貼られ、社会の風当たりも強くなります。
まずは地元の板金屋さんにメールで相談。
予想通り、と言うか予想以上の即答で『相当大変』という返事が。
しかも『大変』と言うだけで『大変だけど(加工は)出来るよ』というフレーズは一切出てきません、あからさまに門前払いです。
伺った方法としては溝にアルミで肉盛り→研磨後にメッキというものでしたが仕上がりも全く保証できず、
何よりも(この大きさのパーツの加工としては)相当な金額がかかってしまうというもの。
他にもFRPで一から成形というアドバイスも頂きましたが、
仕上げがクロームなので今度はコチラが即答でお断りw
仕方なくそちらでの相談を諦め、続いて行きつけのディーラーであるマスターズにて相談・・・。
言ってしまえば自分にとってはここが最後の砦、ここで無理と言われたら諦めようと思っていました。
しかし、やはりここでも相談したスタッフ皆さんの顔が斜め45゜に。
まぁ、個人的には失笑されなかっただけでも救われた気がしましたがwww
詳細を打ち合わせした結果、K社長の『やってみましょう!』というありがたい言葉を頂き、パーツを預かって頂くことにしました。
それから3~4ヶ月ほど経過し、お店に伺うとK社長が笑顔でコソッと『見せたいモノがあります』とのこと。
そんな・・・他のお客さんもいっぱいいるのに、出来れば人目のつかないトコロで・・・おっと失礼。
そして見せて頂いたのがコチラ。
スリットが見事に埋められてフラットに(・∀・)!・・・と思いきや、良く見ると表面に波が。
写真では判りづらいと思いますが、右側と上側も縁が歪んでいるのがおわかりでしょうか。
K社長曰わく『薄い鉄板を溶接するとどうしても歪みが出てしまう』、言い換えれば『これ以上は無理』というお答えでした。
この状態でメッキ塗装をしたとしても以前のような仕上がりはとても・・・。
どうしようか、(パーツをもう一度買って)元のままで我慢しようか等と悩んでいた時、K社長から思いがけない一言が。
『作りましょう!』
・・・(・∀・)?
つまり型を取って鉄板を一から加工してスリットが埋まった状態のカバーを『製作する』ということ。
と言うのもK社長自身がここまでやってきてうまく出来なかったことに納得がいかないらしく、
プロとしての意地とプライドをかけて『作らせて欲しい』とまで仰って下さったのです。
断る理由はありません、K社長の言葉に全てを託して製作を依頼。
それから更に数週間後、再びマスターズに足を運ぶとK社長が笑顔でコソッと『見せたいモノがあります』とのこと。
社長、やっぱり今日もお客さんが多いですよ・・・出来れば閉店後にお店の裏なんかじゃダメですか?・・・おっと失礼。
そして見せて頂いたのが・・・
先に述べておきますがK社長の前ながらも、『ソレ』を見て真っ先に出た言葉は『はぁっ?』でした。
なぜそんな言葉が出たのかと言うと・・・ご覧下さい。
どうやって作ったんだと裏側を見ると何と溶接(◎o◎;)!
表面から見ると、もはや一枚の鉄板をプレスして作ったかのような仕上がりにしか見えません。
溶接は勿論、表面研磨も『はぁっ?』としか言葉が出ないほどの凄まじい仕上がり、まさに神業です。
この仕上がりは凄いを通り越してもはや変態www
K社長とメカニックのTさんとの共同作業で作られたこのパーツ。
口調や表情も自信に満ち溢れ、このパーツがどれだけの完成度かを物語っていました。
そりゃぁコレ見せられて文句言う客はいませんよねww
しかしあくまでコチラは途中段階、当然最後にメッキ塗装が待っています。
焦る気持ちを抑え、おあずけをくらった犬のようにハフハフしながら完成を待ちました。
そしてそれから更に数週間後、最初の依頼から半年を経て遂に完成ヾ(*´∀`*)ノ
こ、こりゃスゲェ・・・( ̄▽ ̄;)
自信に満ち溢れた顔でニッコリ笑うメカニックのTさん、そのまま取り付けまでして頂くことに。
そして実際の取り付け写真がコチラです(・∀・)!
あれほど刺々しかった印象が非常にマイルドになり、遂に理想のスタイルが完成゜+。:.゜ヽ(*´∀`)ノ゜.:。+゜
そのあまりの完成度に、ワンオフということに気づかれないパターンがほとんどですが正真正銘自分だけのオリジナルパーツ、
勿論その喜びはタンクのペイントや大物パーツに匹敵します。
恐らくこれから先もこれ以上のパーツは見つからないでしょう、実物を見るととても交換する気にはなれません。
衝撃の、そして堂々のレギュラー入りです(゚∀゚)人(゚∀゚)
・"FULL ORIGINAL" REAR CYLINDER BASE COVER
・ONE-OFF from MASTERS
・時価(要相談)