メンテナンスの中でも、是非自身の手で出来るようになりたいのがプラグ交換。
プラグは愛馬のエンジンや吸排気の状態を知る上で非常に簡単かつ重要なポイント(´∀`)
エンジンのかかりが悪い、吹けが悪い、パワーが無い、スムーズに走らないetc.
バイクの調子が悪いと思った時にはプラグチェックが基本中の基本。
キャブレターそのものは勿論、マフラー、エアクリーナー等の吸排気を交換の際には必ずお世話になる場所です(o^―゜)b
最低限用意するツールはラチェットハンドルと5/8、若しくは16mmのロングソケットのみ。
ロングソケットに関してはプラグ専用として内部にマグネットがついているタイプもありますが、
ハーレーに関してはそこまで奥に入り込んでいませんのでマグネット無しでも作業に支障はありません(´∀`)
まず、プラグについているプラグコードを抜きます。
手で引っ張るとポンッといった感じで抜けますが、扱いは家庭用コンセントと同じで必ずプラグキャップ(根元部分)を持って引っ張って下さい。
コードだけ抜けて(根元は残ったまま)冷や汗が出た経験があるからこそ必ず守っているポイントです。
無理に捻ったりせず、プラグに対して垂直に抜くことがポイントです(o^―゜)b
続いてソケットを装着したラチェットをプラグに差込み、確実に奥まで入ったことを確認してから左に回して緩め、
素手で回せる程度まで緩めたらソケットを残したままハンドルだけを外して下さい。
ココが今回の最重要ポイントで、プラグが入っているシリンダーはアルミ製で非常にデリケート。
対するプラグのネジ山は鉄で出来ており、余分な力を加えてしまうと内部のシリンダー(のネジ山)がダメになってしまいます。
そうなってしまうと考えたくもないような修理作業が待っています。
ハンドルから素手に切り替えることで、回す際の余計な力を抜いて優しく、更に確実にプラグを緩めることができます。
緩むポイントは車体やプラグの状態で個体差がありますので、
最後までハンドルを使用しないと外せない場合は慎重に緩めていきましょう。
マグネット付きの場合はそのまま外してもプラグがくっついてきますので一緒に外して下さい(o^―゜)b
マグネット無しの場合はある程度緩んでからソケットを外し、最後にプラグを持って外して下さい。
※エンジン停止直後は高温になっておりますのでヤケドに注意しましょう。
『カブっている(ガスが濃すぎる状態)』『焼けている(ガスが薄すぎる状態)』、プラグのメンテナンスの際によく耳にする言葉ですが
『一体どういうシーンでそんな状態になっているのか』まではわかりにくいものです。
一口にカブっていると言っても、キャブレターのジェットは1つではなく、低、中、高速と分かれていて
果たしてそのカブりが低速時なのか高速時なのか、はたまたアイドル時なのか?というわけです。
そこで、簡単ながらもプラグの状態を見るだけで、ある程度の状態がわかるマメ知識をお一つ(o^―゜)b
※下記は100%の状態把握を保証するものではありません、参考程度にお考え下さい。
先ほどのプラグを詳しく見てみましょう。
一番目立つのがネジ山部分のカブりですが、ここは主にアイドリング~低速(スロージェット)の状態。
コレは少し濃いですね。ジェットの調整が必要です。
※拡大写真に矢印がついています、以下同様。
続いて真ん中の部分、ここは中速域、キャブではニードルにあたります。
キツネ色が理想のセッティングなのでほんっの少し薄い感がありますね。
最後に高速域、コチラも薄い感がありますが街乗りではあまり使わないのでこんなモンですね。
このようにプラグの部位である程度(あくまである程度です)の回転域の状態を予測することができるんですね( ̄▽ ̄)
一目見るとカブり気味のような感じがするのですが、(今回の状態では)低速が濃く、中速と高速は少し薄いかな?といったトコロ。
しかしスロージェットを薄くしてしまうと(互いのオーバーラップの影響で)
薄めの中速が更に薄くなってしまうのでまずはミクスチャーで調整で様子を伺い、セッティングを煮詰めていくような結果となりました。
後は走りの調子に合わせて各部のセッティングを出していきましょう(´∀`)
キャブレターセッティングはコチラをご参考に(o^―゜)b
メンテナンス後は固着防止のため、必ずネジ山にスレッドコンパウンドを塗って逆の手順で装着してください(´∀`)
上記の注意から、締めすぎにはくれぐれも注意してください(規定締付トルク16.6~24.4N・m)。
尚、プラグの交換時期は3,000~5,000kmなので(イリジウムプラグの一般的な寿命です)
オイルと同じくらいマメにチェック&交換してあげるとベストコンディションをキープ出来ます(o^―゜)b